今朝、BSプレミアムで、こちらの番組を見ました。
2009年の製作らしいです。
以前から、幕末における高須四兄弟のことが気になっていました。
ずっとその存在を知らなかったのですが、数年前名古屋城の本丸御殿の見学をした時、ガイドさんが「高須四兄弟」についてお話をされました。
幕末の名古屋に大きく関わったとか・・・。
その時は、ガイドさんが高須さんという方だったので、その方の関係の話かと思ったのですが・・・。
高須四兄弟とは、尾張藩主・徳川慶勝、会津藩主・松平容保、一橋家当主・徳川茂徳、桑名藩主・松平定敬です。
幕末の混乱の中、尾張藩は徳川御三家であるにも関わらず、藩主・徳川慶勝は新政府軍をとの争いを避け、尾張から江戸までの大名や寺などに争わぬよう使者を送って説得したため、新政府軍は容易に江戸に達し、江戸城は無血開城に。
その結果、旧幕府軍寄りの弟、松平容保、松平定敬と相反することとなり、弟たちは新政府軍により、捕らえられてしまいました。
後に一橋家の弟徳川茂徳に、二人の助命嘆願を頼みました。
明治11年ごろの4人の写真が残っています。
慶勝は写真好きとも知られ、いろいろな写真や資料を残し、それが大切に保存されています。
慶勝は、内戦により日本の力が衰え外国勢に植民地化されることを恐れた、と言われています。
番組では、揺れ動く幕末の状況にどういう選択をしたらいいのか悩む慶勝の姿を描いており、高須四兄弟が袂を別つ過程などをわかりやすく解説していました。
解説されている、マンガ家の黒鉄ヒロシさんの絵にも、揺れ動く心の様子が描かれていました。
でも、そうして明治維新を助けた慶勝の動きは、あまり表には出ず知られざることとなり、西郷や龍馬などが幕末の志士とされています。
知らなかった史実が掘り起こされたりしていくと、時代によって歴史の認識はだんだん変わっていくものですね・・・。
理想に向かって力を使い果たすか、ずるいのではと思われても力を温存し次の機会に備えるか。
上に立つものの選択は難しいし、波に逆らえないこともあります。
歴史はいろいろ教えてくれるものでもありますね。
関連の書籍も探してみました。
読んでみようと思います。
冬の派閥:城山三郎
葵の残葉:奥山景布子